素材について
素材は国産メープル板屋楓(イタヤカエデ)。
蝦夷板屋とも呼ばれ、産地は主に北海道です。
カエデ科の樹木の中で最も大きく、樹高25M、幹径は1Mになるものもあります。
木質は硬く、粘りがあり、耐摩耗性に優れているので、
強靭さや耐久性が求められる様々な道具や設備に利用されています。
木目は繊細で多様、見る角度や光によって変化に富んだ表情を見せます。
木肌はキメが細かく、滑らかで触れて心地の良い素材です。
杢(モク)と呼ばれる特殊な表情が現れたものは、楽器材や工芸品の材料として珍重されます。
作りたては色白ですが、経年と共に少しづつ飴色に変化します。
無垢材
無垢材
丸太を製材して、板材や、角材にしたもの。
質感や重量など、無垢材ならではの存在感があります。自然乾燥の後、人工乾燥を経て、家具の材料となります。湿度や乾燥によって、四季を通じて膨張収縮を繰り返しています。稀に反りや細かなヒビが発生する場合があります。
オイル仕上げをすると、メンテナンスが出来るので、エイジングを楽しみながら、永く使うことができます。
節あり材
節あり材
節の痕跡や黒っぽい筋、霞のように見える色模様など等、色々な特徴の現れた材料を総称して、節あり材と呼んでいます。
樹木も日々様々なストレスと戦いながら生きています。その歴史が、一枚一枚の板に個性として現れています。
突き板
突き板
丸太を薄くスライスしたもの。
下地材に貼り付けて使用します。
膨張、収縮、反り、割れなどの心配が殆どありません。無垢材と比べて軽量で、コストも抑えることができます。
突き板は極薄いので、塗装膜で保護します。
仕上げについて
あらゆる仕上げの目的は、素材を美しく見せ、且つ保護する事です。
弊社では使用目的に応じて、下記3種類の仕上げを行なっています。
A 天然オイル仕上げ ご希望に応じて
B 合成オイル仕上げ 定番商品の殆ど
C ウレタン仕上げ 一部の商品
それぞれの仕上げに長所短所があり、材料によっては向き不向きもあります。
使い方や好みもあって、良し悪しは一概には言えませんので、お気軽にご相談ください。
A 天然オイル
無垢材に使用します。
素材に塗布し、擦り込み、拭き取った後、乾拭きをして仕上げます。
オイルを浸透させることで素材を美しく見せ、オイルの皮膜が水分や汚れから素材を護ります。
天然オイルは浸透が浅く、被膜も極薄いので、保護力に劣ります。
テーブルなど汚しやすいものを〝いい感じ〟に保つには、上手に(タイミングや道具、方法など)メンテナンスをする必要があり、使いこなすのが大変難しいです。
希望される方にだけ対応しています。
B 合成オイル
天然オイルの欠点をカバーするために開発されました。
仕上げ作業の手順は天然オイルと同じです。
素材内部に強固な樹脂の層を作ることで、シミや汚れが浸透し難く、メンテナンスが格段に楽になりました。
天然オイルに比べて木部への浸透が深く、奥行きが出て、素材をより美しく見せることができます。
サーブの殆どの商品は合成オイル仕上げです。
※メンテナンスオイルは天然オイル(主成分は亜麻仁油)です。
敢えてメンテナンスの必要な仕上げをする理由
〝天然素材をより美しく、末永く使うことの出来る仕上げだから〟です。
メンテナンスを繰り返す事で、また経年変化やエイジングによって、素材に味わいが加わります。
お気に入りを永く大切に使いたい方にお勧めの仕上げです。
C ウレタン仕上げ
合成樹脂塗料です。
現在最も一般的な仕上げです。強固な塗装膜で素材を保護します。
耐水性、耐熱性、耐薬品性に優れています。メンテナンスが不要です。
突き板を使った一部の商品に施しています。
カラー
定番はナチュラル、他に特注色があります。
ナチュラル(無着色)
素地にクリアオイルを塗った仕上げです。
特注色 白拭き取り
素地に白の顔料を塗り、拭き取った後、オイルで仕上げをしています。素材の木目や特徴を隠さず、うっすらと白い雲がかかったような仕上げです。
特注色 墨色拭き取り
黒色の顔料を塗り、拭き取った後、クリアオイル仕上げ。白と同じように、木目を生かした仕上げです。